薄毛は男性の深刻な悩みの一つで、薄毛に悩む方は全国に約1,200万人もいると言われています。薄毛にはいくつかの原因が考えられますが、主な原因はAGA（男性型脱毛症）です。AGAは進行性の症状であり、原因を理解した上で正しい治療が必要となります。

AGAに悩む人々にとっては、頭皮の乾燥が脱毛を悪化させている可能性があります。本記事では、頭皮の乾燥やフケと抜け毛の関係について、また、両方の問題に対処するために何ができるかを探ります。

1　頭皮の乾燥、フケの原因

頭皮の乾燥とそれによって発生するフケは、乾燥肌、脂性肌、特定のヘアケア製品への過敏症、真菌感染など、さまざまな要因が絡み合って発生します。フケ自体に害はありませんが、かゆみや炎症を引き起こし、それが炎症の原因となることもあります。そして、頭皮が炎症を起こすと、毛が抜けやすくなるのです。つまり、フケそのものが直接的に抜け毛の原因になるわけではありませんが、フケが抜け毛の遠因となることはあります。

2　良くある乾燥の原因

頭皮の乾燥は、「脱水」「洗いすぎ」「刺激の強い薬品」「厳しい気候条件」の4つのうち、どれかが原因で起こることがほとんどです。それぞれの原因について、順番に見ていきましょう。

①脱水症状

体の他の部分と同じように、頭皮も健康でいるためには水分が必要です。毎日十分な水分を摂取していないと、頭皮が乾燥してカサカサになります。毎日、十分な水分補給を心がけましょう。また、加湿器を使って、空気中の水分を増やすのもよいでしょう。

②洗いすぎ

髪を清潔に保つことは大切ですが、洗いすぎはかえって頭皮を健康に保つ天然の油分まで奪ってしまいます。頭皮の乾燥や炎症が気になる場合は、洗髪の回数やシャンプーを見直してください。刺激の少ないシャンプーを使い、強くこすりすぎないようにしましょう。

③刺激の強い薬品の使用

刺激の強い化学物質の使用も、頭皮の乾燥の原因としてよく知られています。ヘアスプレーやジェルなどのスタイリング剤を頻繁に使う人は、必要な皮脂まで取り除いている可能性があります。スタイリング剤をより自然なものに変えるか、使用頻度を減らしてみてください。

④厳しい気候条件

寒い日、風の強い日、湿度の低い日などは、すべて頭皮の乾燥の原因となります。特に風の強い日や寒い日には、帽子をかぶることで乾燥を軽減できます。

3　乾燥による抜け毛

頭皮の乾燥と抜け毛には、間接的な関係がある可能性があります。頭皮が乾燥すると、炎症が起こりやすくなります。この炎症が毛根を傷つけ、薄毛につながることもあります。頭皮の乾燥が抜け毛の直接的な原因ではないものの、抜け毛を助長する事になります。

4　頭皮の乾燥を防ぐには

頭皮の乾燥と抜け毛の両方に悩んでいる人は、両方の問題を解決するためにできることがいくつかあります。

①食事に気をつける

まずは食事に気を配ることです。ビタミン、ミネラル、オメガ3脂肪酸を豊富に含む健康的な食事は、健康な肌と髪のために欠かせません。

②洗髪の回数を減らす

頭皮の乾燥の主な原因のひとつに、洗髪のしすぎがあります。髪を洗う回数が多いと、髪が本来持っている油分を取り除いてしまい、乾燥やカサつきの原因になります。洗いすぎに注意しましょう。

③頭皮にやさしいシャンプーを使う

頭皮の乾燥のもう一つの原因は、刺激の強すぎるシャンプーを使っていることです。多くのシャンプーには刺激の強い化学物質が含まれており、髪に含まれる天然のオイルを奪ってしまう可能性があります。硫酸塩やその他の刺激の強い化学物質を含まない、肌に優しいシャンプーを探しましょう。また、オーガニックや天然素材のシャンプーを試してみるのもよいでしょう。

④定期的にコンディションを整える

定期的に髪を整えることは、頭皮の乾燥を防ぐのに役立ちます。コンディショナーを使うと、シャンプーで失われた髪の油分を補うことができます。コンディショナーは、乾燥した髪のためにつくられたものを選び、適切に使用するようにしましょう。またオイルトリートメントを使用してみるのも有効かもしれません。

5　まとめ

頭皮の乾燥は、通常、抜け毛と関係があるとは考えにくいものです。しかし、AGAに悩んでいる人にとっては、それが問題を悪化させている可能性があります。フケと抜け毛の両方に悩んでいる場合、両方の問題に対処するためにできることがいくつかあります。まず、食事に気を配ることです。ビタミン、ミネラル、オメガ3脂肪酸を豊富に含む健康的な食事は、健康な肌と髪に欠かせません。次に、頭皮に優しいシャンプーを使い、刺激の強い化学物質や頭皮をさらに乾燥させるようなものを避けることです。市販のシャンプーで効果が得られない場合は、AGAクリニックや専門家に相談してください。AGAクリニックは、頭皮の乾燥や抜け毛の原因となる基礎疾患を特定し、両問題に対処するための治療計画を立てる手助けをしてくれます。