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2023.01.25

AGAの人が気を付けるべき生活習慣について

薄毛は男性の深刻な悩みの一つで、薄毛に悩む方は全国に約1,200万人もいると言われています。薄毛にはいくつかの原因が考えられますが、主な原因はAGA(男性型脱毛症)です。AGAは進行性の症状であり、原因を理解した上で正しい治療が必要となります。

AGAの進行を遅らせたり、改善するためには、適切な治療に加えて生活習慣の見直しも重要です。本記事では、AGA患者が気を付けるべき生活習慣について解説します

AGAとは

まずはじめにAGAについてご説明します。AGAは「Androgenetic Alopecia」の略で、日本語では「男性脱毛症」と訳されます(「Androgen = 男性ホルモン」「Alopecia = 脱毛症」という意味)。

AGAは男性に最も多く見られる脱毛症で、額の生え際や頭頂部の髪の毛が細く短くなり、少しずつ髪の毛が薄くなっていくのが特徴です。

AGAの原因

AGAは男性ホルモンの「テストステロン」と酵素の「II型5αリダクターゼ」が結合した「ジヒドロテストステロン(DHT)」が毛根に作用することで進行します。

通常のヘアサイクル(毛周期)は大きく「成長期」「退行期」「休止期」に分かれ、「成長期」において髪の毛は最も活発に育まれます。通常は約1000〜2000日かけてヘアサイクルが1周しますが、AGAの発症でヘアサイクルが乱れると髪の毛の「成長期」が最短100日程度と極端に短縮されてしまうのです。

AGAの詳しいメカニズムは以下の通りです。

① 「テストステロン」と酵素の「II型5αリダクターゼ」が結合

② 「ジヒドロテストステロン(DHT)」が発生

③ 男性ホルモンレセプターが「DHT」をキャッチ

④ 脱毛因子「TGF-β」が増加

⑤ 「TGF-β」が毛乳頭細胞に退行期移行へのシグナルを発信

また、AGAは進行性であることが知られており、一度発症してしまうと自然に治ることは決してありません。そのため、薄毛が気になり出した場合は、なるべく早く専門医を受診し、治療を始めることが大切となります。

AGAの人が気を付けるべき生活習慣

AGAの原因や進行のステップは上記の通りで、症状の改善には適切な治療が必要です。また、AGAの進行には生活習慣が大きく関わっています。頭皮や髪に良くない生活習慣を続けることでAGAの進行を早めたり、逆に頭皮に良い生活習慣を整えることで髪が生えやすい環境を作ったりすることも可能です。以下に気を付けるべき生活習慣をご紹介します。

  • 健康的な食事の摂取
    AGAの改善には、栄養バランスの良い食事が欠かせません。特に、ビタミンやミネラル、タンパク質の適切な摂取が重要です。ビタミンB群や亜鉛は髪の成長に関与するため、肉類、魚、卵、豆類などから摂取することが推奨されています。
  • ストレス管理
    ストレスはAGAの進行を促進する要因となります。長期間にわたるストレスや精神的な負担はホルモンバランスを乱し、薄毛の進行を加速させる可能性があります。ストレス発散の方法としては、適度な運動やリラックス法、趣味に時間を割くことなどが挙げられます。
  • 適切な睡眠
    十分な睡眠は髪の成長と健康に重要な役割を果たします。睡眠不足はストレスや免疫力の低下を引き起こし、薄毛の進行につながる可能性があります。質の良い睡眠環境を整えるために、寝室の環境を快適にし、就寝前にリラックスする習慣を取り入れましょう。
  • 喫煙を避ける
    喫煙はAGAの進行を促進する要因の1つとされています。研究によれば、喫煙は血管を収縮させ、頭皮への血液の流れを悪化させる可能性があります。その結果、髪の毛に必要な栄養素や酸素の供給が減少し、薄毛の進行が促されると考えられています。
  • 過度なヘアケアを避ける
    過度なヘアケアは髪に負担をかけ、薄毛の進行を加速させる可能性があります。過度なブロー乾燥や過剰なヘアスタイリング剤の使用は頭皮の環境を悪化させ、髪の健康に悪影響を及ぼすことがあります。適度なヘアケアを心がけましょう。

最後に

AGAの改善には医療的なアプローチが重要ですが、生活習慣の見直しも欠かせません。健康的な食事、ストレス管理、適切な睡眠、禁煙、過度なヘアケアを避けるなど、日常の生活に取り入れやすいポイントを意識しましょう。これらの生活習慣の改善はAGAの進行を遅らせ、健康な髪を保つ一助となるでしょう。

また生活習慣の改善に加えてAGAには適切な治療が必要になります。薄毛にお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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監修医師

TOSHIYA ISHIYAMA
石山 敏也

2014年順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学医学部附属順天堂医院に勤務。19年より、新島診療所村医に就任。20年スキンシアクリニック副院長に就任。日本内科学会認定医産業医

参考文献
Study on the relationship between lifestyle and male androgenetic alopecia: a cross‐sectional study of 44 Japanese hospitals. Dermatologic Therapy. 2019.

van Zuuren EJ, et al. Interventions for female pattern hair loss. Cochrane Database of Systematic Reviews. 2016.

Oba N, et al. Association between Smoking Habits and Severity of Androgenetic Alopecia in Male Patients. Journal of Dermatology. 2013.

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