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2022.10.11

【AGA治療薬】フィナステリド、ミノキシジルと他の薬の飲み合わせに関する注意点

AGA(男性型脱毛症)の代表的な治療薬にフィナステリドとミノキシジルがあります。フィナステリドはAGAの主原因である悪玉ホルモンの生成を抑え抜け毛を予防する薬で、ミノキシジルは毛髪を作り出す毛母細胞を活性化させ発毛を促進する薬です。

どちらも正しく服用することでAGAの進行を遅らせたり、症状を改善したりすることができます。

患者様の中にはフィナステリド、ミノキシジル以外にも薬を服用しており、それらと飲み合わせても問題ないのか、服薬を中断した方が良いのか、など疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

本記事ではフィナステリド、ミノキシジルを他の薬と一緒に服用する際の注意点についてご紹介します。

フィナステリドと他の薬の飲み合わせ

フィナステリドに一緒に飲んではいけない併用禁忌薬※1は特にありません。ただし併用を注意したほうが良い薬があります。それは「CYP3A4阻害薬」と呼ばれる薬です。CYP3A4は肝臓や小腸にある酵素のことで、医薬品を代謝する働きを持っています。その働きを阻害するCYP3A4阻害薬とフィナステリドを併用すると薬の代謝が悪化し、フィナステリドの血中濃度が上昇し腎機能の低下などの症状を招く可能性があるため注意が必要です。

主なCYP3A4阻害薬としては、以下が挙げられます。

・サキナビル

・リトナビル

・イトラコナゾール

・ケトコナゾール

・フルコナゾール

・ネファゾドン

・クラリスロマイシン

・エリスロマイシン

・ベラパミル

・シメチジン

他にもグレープフルーツジュースに含まれるベルガモチンなどの成分や、カフェストールと呼ばれるフィルターされていないコーヒーに含まれる成分にも代謝を阻害する働きがあり、注意が必要です。

これらの薬、成分をフィナステリドと一緒に服用する際はご注意いただき、副作用が出たと感じたら一度様子を見ていただくことを推奨します。

ミノキシジルと他の薬の飲み合わせ

ミノキシジルはもともと高血圧症治療のために開発されましたが、服用した人に多毛症状(体毛の量が異常に増える症状)が認められたことから、のちに薄毛治療薬として転用され今日に至ります。そのためミノキシジルにはいくつか注意が必要な飲み合わせがあります。

・鎮痛剤(イブプロフェン、ロキソニン)

血圧を下げたり、上げたりする効果があり、降圧作用があるミノキシジルと併用すると副作用が起こりやすくなります。

・ED治療薬

ED治療薬も血管拡張作用により血流を良くなることで症状の改善が期待できる治療薬ですが、併用することでそれぞれの作用が強く出てしまう可能性があります。

・偏頭痛薬(イミグラン)

脳内の血管収縮作用があるため、血圧のコントロールができなくなる恐れがあります。

・降圧剤

ミノキシジルと併用するとどちらも血圧を下げる効果で、血圧が必要以上に低めになってしまう可能性があります。

・アルコール

基本的に薬を服用する際のアルコール摂取は注意が必要ですが、アルコールには血管を拡張する働きがあり、ミノキシジルと併用すると必要以上に血圧を下げてしまい副作用が現れやすくなるため、特に注意が必要です。

ミノキシジル服用中に上記のお薬を使用する場合は、医師・薬剤師にミノキシジルを服用している旨を相談して併用可能か確認してください。

最後に

本記事では、フィナステリド、ミノキシジルの飲み合わせについてご紹介しました。記事内で挙げた薬との飲み合わせは注意が必要です。NOFATEの提携クリニックではオンライン診察の事前問診にて現在服用中の薬を確認しております。診察の際は問診を正しくご回答いただき、医師の指示を仰いで服用、治療してください。また、ご不安やご不明点などがあればお気軽にお問合せください。

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監修医師

TOSHIYA ISHIYAMA
石山 敏也

2014年順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学医学部附属順天堂医院に勤務。19年より、新島診療所村医に就任。20年スキンシアクリニック副院長に就任。日本内科学会認定医産業医

参考

※1 飲み合わせの悪い薬。薬物間相互作用によって薬の効果が弱まったり、副作用が強くなったりといった悪影響を招く可能性があることから、併用が禁止されているものを指します。

参考文献

一般社団法人 日本医療薬学会/医療薬学学術第一小委員会 医療現場における薬物相互作用へのかかわり方ガイド

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